栽培日記というか雑記帳
9月30日
昨日の実験の続きです。
白のオルトランのほうがミミズ1+コガネ幼虫4 生存
黒のタバコカスのほうが
ミミズ1+コガネ幼虫2 生存していました。
初歩的なことを無視していたからこの実験は失敗です。
初歩的なこととは、殺虫のメカニズムが異なることを無視したことです。
殺虫方法としては
(1)接触毒によるもの
虫の体表から吸収されて殺虫するもので
症状は急激に現れます。
スミチオンやマラソンなど
(2)摂食毒です
文字通り口から食べ物などを通して摂取されて
殺虫するものです。
オルトラン、二-ム、アグリクールなどです。
この実験では根や葉など食料になるものがないから
オルトランをいれても接触毒としての有効性を試しただけです。
接触毒としてはタバコカスのほうが優れていることがわかりました。
ミミズも生きていました。
しかし、食べ物と一緒に摂取したときはミミズが生きていられるかわかりません。
実験したいですが、
この実験はちょっと大がかりになるだろうし難しそうです。
わかったこと
かなりの率で乳化病(幼虫の伝染病)に罹っている幼虫がいること。
これらの幼虫は成虫になるまでには死ぬであろう ということ。
この病気の原因である細菌は、どこの土にでもいるらしいこと。
パ-ライトと因果関係がないのか?
とても知りたいです。
ある仮説ができあがりつつあるので
いずれ書くつもりです。
9月29日
昨日捕まえたコガネムシ幼虫を使って実験しました。
乳白色になった幼虫は細菌による乳化病に罹っている可能性があります。
その乳白の幼虫と普通の半透明の幼虫をつぶして様子を見ました。

右の幼虫が正常なもの
左が乳化病だと思われるもの
左の乳白の幼虫はつぶすと内容物まで乳白のものがでてきました。
右側の正常なものはほとんど透明のものがでてきました。
左側の幼虫は高い確率で乳化病のようです。
乳白色の幼虫の大きさは、
正常なものと比較して小さいものが多く動作も鈍いです。
これらは丁重に他の鉢の土中に埋葬しました。
次にミミズ一匹+コガネ幼虫5匹の鉢を2鉢作りました。

白の鉢にはオルトラン粒剤の飽和水溶液
黒の鉢には「たばこくず肥料」を一昼夜水に浸した(1000倍くらい)
浸出液を与え、殺虫能力を実験してみました。
ミミズを入れたのは薬によって殺されないか?を知るためです。
わざわざ鉢内にミミズを入れる方もいるくらいだから
知りたい方がたくさんいらっしやると予想し、私自身もとても興味あります。
鉢の中に幼虫を入れると自分から土の中に潜りますが、
乳化病だと思われる幼虫が一番遅いです。(^^ゞ
この実験は午前10時くらいにはじめて
午後3時に観察した結果いずれの鉢の幼虫も弱っているが、
まだ生きていました。
驚いたことに!
黒鉢の「タバコかす肥料」の幼虫のほうが数段弱っています。
残念なことにミミズも同じく弱っていましたが。
明日の朝、ふたつの鉢を確認します。
たぶんすべての虫が死んでいると予想してます。
はっきりわかったことは「タバコカス」のほうが毒性が強いことです。
自然物といっても油断できないです!
その他いろいろわかったことがあり
推測できることもあります。
明日にでも書ければ書きます。
9月28日
この前から調子が悪い株がありコガネムシの幼虫が
いることはほぼわかっていたのですが、
オルトランの在庫がなく、
土から抜いてしまうのももう少し待てば冬なので
もたもたしていました。
やのりんさんの書き込みを読んで
今朝株を見たところ
まだけっこうあったはずの葉も枯れていて
枝にシワシワまででていました。
やばいっ!
と鉢から引っこ抜いた結果・・・・・根がずたずた
たぶん、この株は助からないでしょうが
短く切り詰めてからビ二-ル袋を被せて日陰で養生することにします。

土の中にこんなに↓コガネの幼虫がいました!!!
最終的に46匹も!

しかし、転んでもただ起きるのでは芸がない!というもの
この幼虫を使っていくつか実験をしてみたいと思います。
幼虫には、乳白色をしたものと
半透明になったものの2種類あることに気づきます。
このことからひとつの仮説ができそうです。
わかったことから書いていくつもりです。
9月25日
まとめて日記です。
週末にやったこと
消毒というか散布は、
キトサン1000倍+酢酸カルマグ1000倍
+ブドウ糖1000倍+木酢液500倍
+EM−1培養活性液1000倍
EM−1を入れたから殺菌能力のあるものは省きました。
潅水は、
木酢液1000倍+花工場2000倍(有機液肥の用意ができていなかったから)
+ハイポネックスのリンカリだけのものを2000倍
+糖蜜1000倍+EM−1培養活性液1000倍
(毎週やってます だっておもしろいんだも−ん!(^^ゞ
しかし、土がふんわり膨らんでくるのを感じます
有機物が多い いわゆる軽い土が特に明白にわかります)
現況
害虫はほぼ完全に制御できています。
特記事項は、苦労させられたゾウムシがほとんどいなくなりました♪
病気としては黒点病だけがあります。
なんとか10月の開花時に花の美しさを相殺しない程度にまで
治まってくれるといいのですが。
黒点病は8月末が最盛期でした。
鉢植えよりも地植えに目立ったのはなぜか・と考えた結果
水不足、または酸素不足の可能性かも?と・・・
ほとんど雨が降らない8月末に最盛期だなんて変です。
地植えにはほとんど水を与えていないのです。
水を与えることによって酸素も補いますから
水だけでなく酸素も補給していないことになります。
毎年お盆休みを利用して夏の元肥を与えます。
どうも毎年その1週間後くらいから急に下葉が黄色くなっているようです。
肥料を与えたことにより
微生物の活動が激しくなる(微生物の呼吸に酸素を消費)ことと
潅水しないから酸素を補わないことによって酸素不足が起きている可能性大?です。
これは茨城バラ会の高野さんのお話を読んで
可能性を感じるようになりました。
なぜ酸素不足が黒点病に結びつくのか?
と不思議に感じる方もいらっしやるかと思います。
以前にも書きましたが、
黒点病に感染していてもすぐに発症しないものも多く
抵抗力が弱くなったときに発症するものがあると感じています。
水不足、酸素不足で不要葉と認定されたものは
たちまち抵抗力が落ちるから
雨も降らないのに急激に黒点病の症状が現れるように思えてなりません!
そのようにして落葉する葉の中には
当然黒点病でなくて綺麗な黄色のままの葉も数多く含まれています。
9月19日
某掲示板でコガネの幼虫の話をしていたら気になりだしました。
すると今朝の水やりのときに小さいのを2匹発見!
お亡なくなりになっていただき
ある理由から鉢土の中に戻しておきました。(合掌)
で、*虫の忌避効果、駆除効果があるといわれていて
以前からやってみようと思っていた「たばこくず肥料」を与えてみました。
これは10kgもあるので使い切るのはいつになることか!?
これはK(カリ)の含有率が4%もあり
多いと言われている草木灰の倍あります。
とても優れた有機のカリ肥料です。
が、**カリは気難しい肥料で注意して与えないと他の肥料分
例えば、マグネシウムと拮抗作用があり吸収を悪くさせるそうです。
で、与え過ぎないように計算しました。
(与える量が記載されていない)
参考にしたのは化学肥料の硫酸カリです。
これはカリの含有率が50%あり
10号鉢で追肥が1〜2gだから
カリに換算すると0.5〜1.0gになります。
これを「たばこかす肥料」に置き換えると
12.5〜25gになります。
カレ−スプーンすりきり一杯で12g程度のようです。
10号鉢に施肥するとしてカレ−スプーン1〜2杯までの計算になります。
問題は、カリ肥料としては十分ですが、
この程度の量で幼虫を駆除できるのか?です・・・
どうなんだろう???
オルトランやネオニコチノイド系の薬のほうが確実でしょうが・・・
できれば有機にしたいという希望があります。
とかなんとかいいながら・・・
たくさんの在庫が最大の理由ですが。。。(^^ゞ
*ニコチンは毒です。
しかもかなりの毒性があるようです。
誤って子供がタバコを口にしたら
すぐに病院へ連れていったほうがよいです!!!
娘のときには肝をつぶしました!!!( ̄□ ̄;)!! \(__
)
私は咄嗟に牛乳を飲ませて吐かせてから
病院に連れて行きました! (ーー;)吐いてくれてよかった−!!!
なんでも口にするから赤ちゃんは恐いっ!!!
もうタバコは吸いません(×_×;)シュン
**カリは、肥料を与えるときにバランスよく含まれているのがいいのです。
特にN(窒素)とのバランスが大事なようです。
Nを多く与えるときKも同じ割合で与える(例えば含有量で1:1になるように)
のがポイントのようです。
拮抗作用によってNの過剰吸収を防いでくれる働きがあるようなのです。
(その結果多肥であっても「うどんこ病」の抑制効果も期待できます)
だから、私はいつも施肥のときに計算して足りない量だけ与えていました。
今回のようにカリの単独施肥は”晩秋”以外はじめてです。
しかし、今年はいつもの年とは違った施肥をしているから
例えば米ぬかの多用、この単独施肥でバランスがとれるかも?
と大雑把に試してみました。
「生だから分解されて肥料として吸収されるには、早くても来月になるだろう」
という目論みもありましたが。
カリは秋の花後に与えて樹を硬くさせて冬を迎えるのがよいので
10月末か11月に???再度予定と思いましたが、
これは生だから・・・もうちょっと早いほうがよいかな?
与える時期は後日考えるとして
もう一度、もっと多い量を与える機会があります。
それで幼虫にどうかな?ということがわかるかもしれません。
パーライトのコガネ幼虫効果に関しては
また近いうちに書きます。
私が書いている内容で
私の思い込みに過ぎず間違いがあれば
メールでご指摘いただけると嬉しいです!♪
9月18日
週末にやったことのまとめて日記です。
例のEM−1を培養した活性液1000倍+糖蜜1000倍
+木酢液1000倍+ボカシ液肥20倍を与えました。
EM−1培養活性液は2週間毎の予定でしたが、
目新しいことが「やりた〜い&待てな〜い」性格のサザンとしては
待ちきれません(^^;
ボカシを水に浸して浸出させた液肥は数日で使いきったほうが良さそうです。
先々週に作って余ったものを20リットルタンクに保存しておきましたが、
1週間以上間隔が空いたから悪臭があり腐敗していました!
空気が入らない完全密封状態でないといけないようです。
いずれにしても肥料にはなるから潅水しましたが、
土壌内の菌の質が悪くなるのでは?と思います。
良い菌を撒いて、同時に悪い菌も撒いていたら何をしていることか・・・σ(^◇^;)
*腐敗醗酵させる菌はあまり良い菌ではないと思っていますが、
まちがっていればご指摘ください!M(__)M
EMのように良いといわれている菌で醗酵させたものは悪臭がしないから
そう考えています。
良質の醗酵肥料作りでは悪臭がしたら失敗だそうです。
消毒は二-ム1000倍+アグリクール1000倍
(この組み合わせで二-ムが溶けやすくなるかを*確認するため)
+イオウフロアブル600倍+酢酸カルマグ1000倍
+ブドウ糖1000倍で60リットル散布。
次に柿渋500倍液20リットルでコ-ティングしました。
今までは途中で雨が降ってきたりしてうまくいきませんでしたが、
今回は途中降雨がなく成功しました。
*二-ム+アグリクールの組み合わせは、確かに二-ムが溶けやすくなるようです。
しかし、途中で二-ムが浮いてくるから完全ではないです。
二-ム製造メ−カ−の研究余地があるということです。
8月19日に柿渋レポ-トとして写真を掲載しましたが、
あの症状は黒点病でした。
しかし、2週間後くらいに柿渋で皮膜した箇所にも黒点病の症状が現れました。
ビ二-ルくらいで皮膜しないと完全防御はできないようです!!!
(おそるべし黒点病!!!!!)
時間差があることから予防効果があるのはまちがいないですが。。。
皮膜効果だけを狙うだけならば30〜60日に一度の散布でよいと思う。
しかし、黒点病の予防を狙うのであれば2週間毎がよいのかな?
まだまだ試さなければいけないことが多いです。
9月14日
秋の薔薇は肥料を控えないと花が咲かないのか?
という質問をいただきました。
そういえばいくつかのサイトでそのような話題がありました。
昨年の12月にも日記に書いたことがあります。
重複しますが、再度書きます。
結論から言うと本当にそういうことがあります。
そしてそれは品種によって違い、全てにあてはまるものではありません。
ここのところを誤解しないでください!
薔薇に限りませんが、植物には
栄養生長と開花生長(生殖生長)とがあります。
この2つの生長の違いがはっきりしているツルバラを観察するとよくわかります。
春の花が咲くまでの生長が「開花生長」というものです。
花後、木を太らせシュ-トが発生し葉を茂らせ
自らの充実をはかるのが「栄養生長」です。
木バラでははっきりしないものが多い(四季咲き性が強いものは特に)ですが
このふたつの生長が交互に繰り返されているようです。
植物にとっては自分の体を作る栄養生長
子孫を残すための開花生長ともに重要です。
人工的に交配を重ねた結果
現在のようにいずれの生長の時期なのかが
はっきりしない品種が増えたと思われます。
私も詳しいわけではありませんが、
このふたつの生長の切り替えは植物の体内時計によるものが多いようですが、
肥料、特に窒素も関係しているようです。←秋の花は特に
大雑把な考え方として
(1)肥料がたりないとあまり花が咲かない品種
(休みなく花を咲かせている品種など)
(2)肥料が多いと花が咲かずに栄養生長に偏ってしまう品種
(3)あまり左右されないもの
があるとかんがえればいいと思います。
で、ご質問の件は(2)の場合です。
これは自分の品種の特徴を知る以外ありません。
○経験して覚えていく(これがbestだと思う)
○その品種を栽培している方から情報を得る
(長年その品種を栽培している経験豊な方ならbetter)
○カタログになにげなく書いてある場合があるので見落とさない。
一般的に木バラ扱いになっていても
ツルバラのように生育が旺盛なものに多いはずです。
(栄養生長というものが理解できれば理由はおわかりになるはずです)
この(2)が起こるのは主に秋ですが
稀に春にでも(2)が起こる場合があります。
我が家のエクスプルワがそうです。
逆に秋の花が(2)であっても株が充実してくると(3)に
なるものもあるように思います。
我が家の多くのツルバラがそうです。
(栄養生長する余力で咲かせているという面がありますが
こんなのにはむしろ多くの肥料(特にリン・カリ)を与えたほうが良いのか?
実験してみたい気持ちがあります)
また、多くの品種が若いときには(2)の傾向になるものが多くあるように思われます。
*ちょっと心配なので補足しますが
肥料を控えるということは控えめ(少なく)ということであって
与えないということではありません。(^^ゞ
特に芽だしの肥料は重要です。
たくさんの芽をださせなければ花もたくさんつきません。
どの時点で花芽が形成されるのか定かではないですが
花芽形成の時期に窒素が多いかどうかが
栄養生長へ行くか、開花生長へ行くかのポイントにもなるので
(2)の品種は液肥でコントロールしたほうが楽かもしれないですね!
そして芽が少し伸びた早いタイミングで窒素肥料を一度断ってしまう。
そして小さな花芽が見えれば色づくまで液肥を与えればいいと思います。
以上、サザンの独断でした!
9月9日
ひさびさにまとめて日記です
秋剪定はほぼ終了
というか、やっていないものもある。
(それらはいままでと同じ時間の流れの中で咲かせる)
やったことで新しいこと
例のEM−1を培養した活性液1000倍
(微生物相からみた土壌を最適にする目的)
+糖蜜(菌のえさ)1000倍
+有機液肥(ボカシ肥を一昼夜水に浸して抽出した液体)20倍
+キトサン1000倍
で鉢植えと地植えすべてにポンプを使って十分潅水しました。
この有機液肥はとても速効性があるようです。
芽キャベツの苗に与えたものと、与えないものとで比較すると
一晩だけという短い期間で比較しても違いがあります。
与えたほうは葉の色艶、ハリがまったく違うから驚きです!(◎-◎)
*EMに関してはK’s NaturalLivingのKIKKOさんから
いろいろアドバイスをいただきました♪
ありがとうございました!M(__)M
上記使用のボカシ肥は川合肥料から買いました。
マニアなら垂涎ものの珍しいものが数多く取り揃えてあり
とても面白いです!
また価格もとても安いと思います。
ボカシ肥に関しては来年は自作するつもりですが。
キトサンは植物応援団から
私が知っている限りでは、ここがキトサンの価格が一番安い
(価格が安くても濃度が薄くて100倍希釈でなければいけないところもあるから注意!)
1リットル1500円です。
だいたいは500ccでこれくらいの価格のところが多い。
消毒としては、柿の木に蓑虫が大発生(千匹以上かも)していたので
*アグリク-ル1000倍+イオウロアブル500倍
+木酢液1000倍+ブドウ糖1000倍
酢酸カルマグ液1000倍+BV1000倍
+展着剤としてピカコ−少々(最近、これには殺虫効果を望まないから低濃度)
で薔薇も含めたほとんどの木に散布。
数日後、蓑虫が数分の1に減少していることを確認して
同じレシピで再散布しました。
*殺虫目的ならば二-ムよりアグリクールのほうが間違いなく優れています。
反対に殺菌目的ならば二-ムのほうが優れています。
このことを考慮して、ケ-スごとに薬剤を選ぶと良いと思います。
あと・・・腐葉土を作っていることは書きましたが、
その後、大量の稲わらをいただき
進行中の腐葉土を幾重にも層状に稲わらとサンドイッチにしながら積み上げました。
どうなることか?
異なったもの同士で堆肥を作ることは難しい ようです。
理由は*炭素率の違いからだと思います。
稲わらが炭素率70くらいで、
落ち葉が50くらいだから、値がずいぶん異なります。(^^ゞ
しかし、腐葉土は生の状態ではないから
良い触媒になってくれるのではないか?とむしろ期待しています。
*炭素率とは、
C(含有している炭素)量をN(含有している窒素)量で割った数値です。
この値が小さいほど分解されやすくなります。
したがってこの数値を小さくするために窒素の補給が必要になります。
一般的にこの数値が20〜30くらいが堆肥を作る目途とされているようです。
数値(炭素率)を小さくするために鶏糞など
炭素率が小さいものを混用して堆肥にします。
しかし、私は臭いと困るから
米ぬか、尿素などを使いました。
混合する割合は、
稲わら100に対して米ぬかなら10
尿素ならば1のようです。
これで炭素率がだいたい30以下になるようです。