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リビジョン・チェック

この章では、類似した図面を比較することができるコマンドとオプションの使用方法を説明します。この機能は特に、継続して図面が改訂されて改訂ごと の相違を識別する必要がある設計事務所で有用です。例えば、開発段階の初期のプレートの図面を作成する場合を考えてみましょう。数週間後には、引き伸ばし たりフィレットやホールを追加することによって、この図面を改訂することになります。改訂後、元の図面と改訂された図面とを比較して、どこに変更が加えら れたかを見ることができます。元の図面と改訂された図面との違いはカラーで示されます。


注記
リビジョン・チェックはMIフォーマット2.10以降で格納された図面に対して使用できます。 MIフォーマット2.10より前のフォーマットで格納されている図面を比較しても正しい結果が得られません。

図 221は、元の図面 (A) と改訂された図面 (B) を示しています。図 222は、修正された要素を容易に識別できるよう、AとBを重ね合わせて示しています。


図 221. 元の図面と改訂された図面


図 222. ロードされた両方のファイル

リビジョン・チェックの使用

リビジョン・チェック機能を使用するには、Rev チェック をクリックします。

  1. Rev チェック ファイルロード をクリックします。
  2. ロード ダイアログ・ボックスで、元の図面ファイルの名前 (例: dt_cs_rev06) と改訂された図面ファイルの名前 (例: dt_cs_rev10) を指定します。
  3. `dt_cs_rev10' と入力します。

    Designer Draftingは2つの図面をオーバラップさせて表示します。

  4. 比較 図形 をクリックします。

    Designer Draftingは2つの図面で図形とテキストの位置を比較し (パーツ構造は比較しません)、比較の結果を以下のデフォルトに従って異なった色で表示します。

    両方の図面で同一の図形要素
    元の図面で異なる部分
    修正された図面で異なる部分

比較 メニューのその他のオプションの機能は次のとおりです。

Annotation このオプションは、図形 の機能を実行する他に、図形とテキストの特性 (線種、色、テキスト属性、情報テキスト) および両方の図面の寸法とハッチも比較します。
パーツ このオプションは、Annotation の機能を実行する他に、両方の図面のパーツ構 造を比較します。

図面の縮尺のみを変更した場合、パーツ をクリックするとすべての要素が (違いを示す) 赤で表示されます。しかしながら、図形 Annotation のオプションでは要素およびAnnotation が (同一であることを示す) 青で表示されます。


注記
比較の結果が意味を持つためには、両方の図面が図面原点に対して同じ位置になければなりません。

縮尺 (パーツ拡大 ) を使っているときは注意が必要です。

単一図面の表示

両方の図面がロードされたら、Rev チェックパーツ表示を使用して、図面を交互に表示できます。元の図面のみを表示する には、 パーツ表示図面 1をクリックします。改訂された図面のみを表示するには、パーツ表示図 面 2をクリックします。両方の図面を表示するには、パーツ表示両方をクリックします。

図面での作業の続行

図面での作業を続行する準備が整ったら、継続 図面1 または図面2 をクリックします。 Designer Draftingは選択された図面を表示し、他の図面を削除します。その後、通常の方法でこの図面での作業を続けることができます。

継続 コマンドでは選択しなかった図面を削除するため、 パーツ表示 と異なり、2 つの図面を交互に表示することはできません。

色のリセットと相違の表示

比較 メニューのオプションを選択した後に生成された色は、元の色にリセットできます。

再表示 図面を元の色で表示する場合に、このコマンドを使用してください。
違い表示 最後の比較の結果に応じて図面要素を異なった色で表示する場合に、このコマンドを使用してください。

カラー体系の変更

カラー体系を変更する方法は次のとおりです。

  1. Rev チェック 色設定 をクリックします。
  2. 元の図面での変更箇所の色を選択します。
  3. 改訂された図面での変更箇所の色を選択します。
  4. 同じ要素の色を選択します。

カスタム色を定義する手順は、カスタム色の定義を参照してください。

色の変更は次の再描画から有効になります。